こんな話が話題になっていました。
--------------------------------------------------------------
HTMLを筆頭にCSSや、JAVASCRIPT、DTPデザイナー並のデザイン能力や色彩能力、そして、フォトショップ、イラレータ等のソフトを使いこなすスキル。
それだけでは、飽き足らず、昨今のweb2.0の流れから、動的なページが流行。
parlや、phpによるCGIアプリケーション開発。それと連動した、SQL等のデータベース言語のスキル。
欲を言えば、FLASHによるアニメーション作成やアクションスクリプトによるプログラミングスキルも求められる。
最近では、サーバーを直接いじる機会も多く、単にFTPによるファイルのアップロードだけでなくアパッチを操作した、フレンドリーURL操作等のスキルもいる。
またUNIXやLINUX等のOSの知識もある程度求められる。
さらにはさらに欲を言ってしまえば、SEO、ハック、SSLのセキュリティ、マッシュアップ等
こまかーーい、いろんな技術も必要になりITの職種の中でも、これほどいろんな技術を求められる仕事はないのではとさえ思う。
----------------------------------------------------------------
よくわかります・・・。
さて、どうやって考えていくべきでしょうか。
これからweb制作の仕事を、と考えている人たちにとって、これは鬼門となるにちがいありません。
今回は、ホームページの仕事を17に分散し、その作業に求められるスキルを書き記してみます。
その上で、一体どのスキルがいいのかを考えて見ます。
かなり盛り上がっているところ悪いんですが、その話に終わりは無い
そもそも、会社の規模によってwebデザイナーと呼ばれる職人に求められる規模が違う。
一人で全部やらなきゃいけない会社もあれば、3人で分担できる会社もあるし、10人で分担できる会社もある。
だから絶対にこの話に終焉はありません。
以前のエントリで、私が画像のスキャニング代に1枚1000円とると書いたことに対して、『高い!詐欺!』と言われた事がありますが、画像の整形をする時間的コストを考えれば、私は安いとさえ思っています。
それを高いと言えるのは、受注単価が基本的に私の請求よりもはるかに高いと言っているわけであって、どちらが詐欺なのかわかったものではありません。
予算-人件費(給料が支払われる分)=利益
『支払われる分』というのがミソで時間外は・・・・・・・・。
基本的にこれがホームページの基礎となります。
会社によって受注単価が違うわけですから、同じものを作るにしても、時間的余裕は各web制作会社によって違います。
つまり、これも話の終わりと言うものはありません。
それを同一のフィールドで今回議論されていたスレが非常に興味深いものに見えました。
まず、ホームページ作成の仕事の流れをここで羅列して考えて見ましょう。
これはあくまでも、ホームページをつくり、納品するまでの流れです。
それも、かなり大規模な範囲のフルセットを例にあげて、そのつど求められるスキルを書いてみます。
ホームページ作成のお仕事
1・営業
仕事をとってこなければいけません。
この間の人件費を、なぜかあまり考えない会社もかなり多く見てきましたが、忘れてはいけない部分です。
人間性・表現力・営業力・コミュニケーション能力
2・折衝、仕様打ち合わせ
どんなホームページを作るのか。
これらをまずはじめにつめなければいけません。
いくらホームページが作れるスペシャリストでも、人間性にちょっと・・・という問題がある場合は、この仕事がうまく出来ず、破綻、赤字へのフラグなどが発生します。
人間性・web知識・営業力・コミュニケーション能力
3・サイトの方向性とコンテンツを決める
相手の要望通りホームページを作ると、よほどウェブ業界の経験がある会社じゃない限り、9割失敗し、過疎化します。
これらを防ぐために、サイトを盛り上げるコンテンツを考えなければいけません。
また、コンテンツは一度作って終わりにしなければならない予算なのか、今後とも盛り上げる必要があるものなのかを考え、必要であれば今一度お客と折衝しなければなりません。
マーケティング力・SEO知識・web知識・営業力
4・デザインカンプ、トップページデザイン
フォトショップ、及びイラストレータなどで、トップページのデザインを一度披露。
webページが出来上がってから見せても、6割くらいの顧客が、タイトル、ロゴにこだわりを盛っていたり、色に対してもこだわりを持っている事が多く、最初にこれらを解消しておくと良い。
ただし、これも予算次第であり、こんな時間的猶予すらないときもある。
illustrator・photoshop・webデザインセンス
5・使用する画像の加工、ロゴの加工と生成
フォトショップ、及びイラストレータなどで、サイト内で使用する画像の生成に入る。
色あいや、サイトの配色などを決める上で、トップのロゴを決める場合は、これが先になり、サイトを作ってからロゴを作る場合は後で行う作業になりますが、どちらにしても常時必要な作業。
お客からもらった画像を編集したり、写真を撮影しに行くことも求められます。
場合によっては、マスコットキャラクターの作成なども求められる事がある。
illustrator・photoshop
7・ユーザビリティ構成
サイトデザインがどれだけ良くても、ユーザビリティが悪すぎる事で、集客できないサイトも数多く存在します。
これらを解決すべく、見やすく、かつ、使いやすいサイトの構成に編集する。
ユーザビリティ・FLASH・JavaScript・Ajax
8・ようやくHTML・CSS
ここでようやくホームページ作成屋さんらしい作業。
HTML・CSSを書き上げる。
HTML・CSS・webデザインセンス・SEO
W3C規格を完全クリア(HTML/CSS/XHTML/XML)
9・文章の作成
お客からもらった資料などのデータ化なども含みますが、よりインパクトのある、心に残る言葉を生み出します。
web上でわかりやすく伝えるために、制作会社が文章を作る事が多いです。
文章1つで売り上げがかなり変わりますので、パンフレットなどを見て制作したページでは、大きな収益はのぞめません。
web文章作成スキルは、かなり重要な要素だと思います。
文章力・営業力・説得力・SEO
10・コンテンツ作成
文章コンテンツもそうですが、独自でコンテンツを作られる企業も多いです。
この場合、FLASH、ActionScript、JavaScript、PHP、CGI、Perl、等のスキルが往々に求められます。
追加すると、SQLなどのDBに関しても知識が必要です。
コンテンツとはいわゆる『中身』です。
例えば作品集といったFLASHギャラリーの作成を求められたり、といった、情報を求めてくるユーザーに対して、いかにして満足してもらう情報を配備するかを担う部分です。
また、ページを増やすと言う部分を占めますので、SEOに対する知識が有利に働きます。
最近では、動画の編集なども求められます。この部分が最も多岐にわたるスキルを求められる部分と言えます。
言い換えれば、web屋の経験地が最も差として現れる部分ではないかと言えます。
企画力・文章力・マーケティング力・各種プログラムスキル・ストリーミング配信スキル・photoshop・illustrator・SEO・SEM
11・独自プログラムの作成
お客が求める仕様にあわせて、プログラムの開発を行います。
PHP・CGI・Perl・JavaScript・ActionScript・データベース・その他プログラム言語
12・webベースのプログラムならデザインも作成
作成したプログラムを実行するためのwebデザインを作成し、プログラムと連動させます。
webデザインセンス・ユーザビリティ・HTML・CSS
13・オープンソースの活用
作成する時間が短縮できれば、それが利益となる世界ですから、既にあるものを活用する知識があれば、それだけで強い。
RSSを活用し、情報の受信をしていると素早く有益な情報を取得する事ができる為、これらも一つのスキルなのかと。
また、会社によってはインターネット情報の仕入れが許されないところもありますので、スキルとは関係ありませんが、これも条件の一つと言えます。
web閲覧時間・RSS・ネットが許可されている会社
14・わからないことを解決する力
web作業は、かなりの知識を求められますが、これらをネットを利用して解決する力が重要です。
その為、会社でネットが出来ない場合は深刻な問題となります。
検索力というあまり会社から認められないスキルが、web事業では恐ろしく重宝される事を、そろそろ公で認められないかなと思う。
人脈もかなりものを言います。
検索力・ネットが許可されている会社・検索力・人脈・人間性
15・商品のレビューと商品クロージング
商品が完成したものをお客にレビューし、それを『納得してもらえるよう説得』します。
SEOに関する不毛なやり取りが、相手に理解されないこともしばしばありますし、相手の要望に沿える形を目指すと同時に、こちらが意図するコンテンツの集客効果も落とさないようすり合わせます。
説得力・web知識・柔軟性・人間性・コミュニケーション能力
16・公開後の集客支援
ホームページ作成の依頼におけるクチコミ効果を上げる為には、公開後、そのサイトに利益が出るかどうかにかかっています。
1・営業の人件費を省く為にも、このあたりをおろそかにすることは出来ません。
集客の支援をすると同時に、アクセスアナライザによるサイト閲覧ユーザーの動向を把握し、webサイトをさらに改良していきます。
アクセス解析術・SEO・ユーザビリティ
17・公開後のCMS活用指南
CMSの導入を行った場合、以降その企業が情報を発信できます。
でも、ネットを全く知らない社員がこのCMSを活用する事が実はかなり多いです。
その為、『企業としてマイナスとなるような使い方をされることもしばしばあります』
また、CMSを巧みに利用することで、広告を利用せずとも、膨大なアクセス数をたたき出す事ができます。
これらを巧みに利用する為のスキルの向上を指南していきます。
また、法律的な問題も教えておかなければなりません。
mixi感覚でページを増やす人も居ますし、著作権を侵害する人もいます。
こうした問題も、ネット初心者が企業CMSをいじる事がありますので、しっかり解決しておかなければならないと思います。
これらを、相手にきちんと伝えるコミュニケーション能力も求められるかと思います。
アクセス解析術・SEO・ブログ術・法律・コミュニケーション能力
ざっとみて17の工程
まだ他にもあるかもしれませんが、この辺が代表的な作業工程ではないかと思います。
緑で書いた字が、求められるスキルかなというものを書いてみました。
小規模な制作会社は、これらを一人に求めているという自覚が無い為、かなり泣いているエンジニアが多いのではないでしょうか。
私の知り合いにも多いです。
エンジニアなのに営業力・説得力なども求められるのがこの業界のつらいところです。
では、タイトルにもあった、どのスキルがあれば即戦力なのかを考えた場合、求人する企業の規模によって変わりますが、コミュニケーション能力だと思います。
人と話す事が苦手・・・・という理由でweb業界に入る方もいるのですが、最終的に物をいうのは、自分の言葉を相手に伝える力だと私は思います。
それさえある程度備わってさえいれば、多少技術不足であっても仕事は取れますし、納品できます。
ただ、面接で最も力を発揮するのは、自身が今まで作成したwebサービスが最も効果的だと思いますので、技術も結局必要なんですよね・・・。
さて、皆さんはWEB屋。どうおもいますか?