夏が来れば思い出す、のは皆様何でしょうか。
私はフェリーです。瀬戸内の島から島へと伝うフェリー。
外壁をこすった指をなめたらきつい塩とやばめのケミカルフレイバー、フェリー。
今回はウェブサイトを紹介せず、ただひたすらにつれづれ行こうと思います。
でもウェブの話。というかデザインの話を。
フェリーは一般的には完全に実用物で、鑑賞物ではないですよね。
昨今はダム萌えなども普及して久しいので見ほれる方もあると思いますが、
まあとにかく。実用物であるわけで。
しかしそういったものにも、美しさを見出すことはできます。
美は見る者の目の中にある、と誰かが言っていたように。
誰でしたっけね、芭蕉でしたっけ? チャップリンでしたっけ?
美しさとか良さとかいうものは個人の中にだけあって、個人の数だけ存在しています。
それなのに、面白いことに万人受けするものも存在する。
デザインに携わる人間は、それを色んな意味で意識しておくべきだと思います。
これが好きだあれが駄目だに留まるのは、デザイナーの立場ではないからです。
チョイスとクリエイトの間には、深くて暗い川があるのです。
私はかつて、美大に行くために、絵の塾のようなものに通っていたことがあります。
そこではデッサンや色彩構成だけではなく、造形の課題も出ました。
使うものは画用紙、スチレンボード、紙粘土、他にも色々です。課題の内容も色々。
何人も、何十人もが同じ課題を同じ時間にやります。他の科目の受験勉強と同じです。
正解はありませんが、巧拙ははっきりと出ます。
技術の巧拙よりも重要なのが、実はアイデアでした。
課題は終了した後、全員分が並べられて講評を受けます。
何十枚も同じテーマのものが並ぶと、目を引かなければ意味がないわけです。
目を引いた後で初めて細かいところまで見てもらえるのです。
皆が考えがちなデザインは何だろう、それはあえて避けよう。
それを考えられれば、ぱっと目立つものを作ることができます。
万人受けするものを意識しておかないとというのはそういう意味です。
スタンダードを知らなければはみだすこともできないのですね。
自分の立っている場所をしっかりと自覚して、デザインに臨んでいたいものです。
ではまた!
フェリーの外壁をなめるのは体に悪いので真似しないでくださいね!
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ウェブクリエイター細腕繁盛記!ホームページ作成のツボ | 05:37 PM | comments (x) | trackback (x) |