はじめに。裁判には、気力と体力と時間を要します。
裁判にどのくらいのエネルギーを費やすかは、個人差があると思いますが、私は、前半、特にものすごいエネルギーを費やすことになりました。
何故かというと、裁判が始まると、過去のことを思い出さなくてはならず、私の場合、それまで蓋をしながら何とかやり過ごしてきていた相手への怒りや悔しさの感情が止めどなく吹き出してきたからです。
その様々な感情をコントロールし、自分の気持ちを整理しながら、裁判の前半は、私にとって、自分自身のこれから歩んでいきたい方向性を悩んで悩んで決めていく時期だったのです。
裁判をやり抜いた今、私は西村先生に代理人をお願いして良かったと強く感じています。
西村先生は、私が自分自身の人生の方向性を自分で選択するまでの迷いと悩みと苦しみに、とても上手な距離感をもって寄り添ったり、共感したり、意見を述べて下さったりしました。
選択するということは、何かを捨てるということ。今まで大切にしていたものを捨てるというのは、身を切る思いです。でも、裁判にまでなると、前に進むには、それを避けて通れませんでした。
先生は、苦渋の選択だということを理解して下さった上で、想いが揺れる私に根気よく、しかも明るく寄り添って、付き合い続けてくださいました。
一方、必要に応じて、私が決めがたい時は、先生が「これでいきましょ!」とスパッと決めて下さるなど、絶妙なタイミングで決断力を発揮して下さいました。
先生は、とっても柔らかい雰囲気で、庶民感覚も持ち合わせていらっしゃるので、私の中にあった裁判や弁護士というものに対する“堅くて怖い”イメージは払拭され、回を重ねるごとに気さくに相談できるようになりました。
先生とは、とても苦しく重い話をしていたにも関わらず、帰りには、心がちょっと和み、「ま、何とかなるか」と思えたりするから不思議です。
私の状況を理解して下さろうという熱意を強く感じることができ、さらに理解したことを、いつもぴったりな言葉で表して下さり、本当に心強い先生です。
裁判中に、何度も心が折れそうになりながら、最後までやり遂げられたのは、西村先生が私にぴったりな支え方をして下さったからだと思います。
「失うものはあっても、決断によってきっと別に得られるものがあるはず、私は、私らしく生きていけるようになるはず」と思えるようになり、決断に勇気を与えて頂けたと感謝しています。
裁判では、自分をさらけ出すことになります。心から信頼できる先生と出会えるかどうかに、長く苦しい裁判を乗り切れるかどうかが、かかっていると思います。
私は、裁判は苦しかったし、二度と経験したくないけど、裁判の副産物である先生との出会いは、私にとって宝物だと思っています。
ありがとうございました。
|