WMT（Windows Media Technology）は、Microsoft社が開発したマルチメディア配信技術です。音声・動画のファイルフォーマット、再生ソフトの「Windows Media Player」、エンコードソフトの「Windows Media Encoder」、著作権管理の「Windows Media DRM」などから構成されます。

一昔前は、動画再生といえば Apple社の QuickTime が有名でしたが、インターネット配信時代になると RealNetworks社の RealPlayer が有名になりました。この RealPlayer に対抗して Microsoft社が独自開発したのが Windows Media Player です。

Windows Media に関連する主なファイルには下記のものがあります。

また、Windows Media Player では、上記の他に、CDオーディオ（.cda）、MIDIファイル（.mid .midi）、オーディオファイル（.wav .snd .au .aif .aifc .aiff）、ビデオファイル（.avi）、MPEGファイル（.mpg .mpeg）、MP3ファイル（.mp3）などを再生することができます。

<a> で直接リンクします。リンクをクリックすると、IE6 の場合、ウィンドウの左側にメディアバーが表示され、再生が始まります。

<a href="xxx.asf">サンプル</a>

<bgsound> を用いると、ページを開いたときに音声ファイルが再生されます。画面には何も表示されないので、閲覧者が止めたりすることはできません。IE でのみ使用可能です。

<bgsound src="xxx.asf">

<img dynsrc="..."> を用いると、ページを開いたときに動画ファイルがページ中で再生されます。IE でのみ使用可能です。

<img dynsrc="xxx.wmv">

<embed> を用いて音声ファイルや動画ファイルを貼り付けます。音量、左右バランス、ループ回数などをページ作成者や閲覧者が制御することができます。

<embed src="xxx.asf">

<object> を用いるとさらに、再生するプラグインの種類やバージョンを指定することができます。

<!-- Windows Media Player 6.3 の場合 -->
<object classid="CLSID:22D6F312-B0F6-11D0-94AB-0080C74C7E95">
 <param name="FileName" value="xxx.asf">
 <param name="AutoStart" value="true">
</object>

<!-- Windows Media Player 7.0 の場合 -->
<object classid="CLSID:6BF52A52-394A-11D3-B153-00C04F79FAA6">
 <param name="URL" value="xxx.asf">
 <param name="AutoStart" value="true">
</object>

<param> でいろいろなパラメータを指定することができます。

貼り付けた Windows Media Player を、JavaScript から操作することが可能です。下記では、再生、停止、一時停止、再生コンテンツの変更などを JavaScript から制御する例を示しています。

<object id="p1"
  classid="CLSID:22D6F312-B0F6-11D0-94AB-0080C74C7E95" height=150 width=200>
 <param name="FileName" value="A.asf">
 <param name="AutoStart" value="false">
 <param name="ShowControls" value="false">
</object>
<div>
 <input type="radio" name="f" onclick="p1.FileName='A.asf'" checked>動画Ａ
 <input type="radio" name="f" onclick="p1.FileName='B.asf'">動画Ｂ
</div>
<div>
 <input type="button" value="再生" onclick="p1.play()">
 <input type="button" value="停止" onclick="p1.stop(); p1.CurrentPosition=0;">
 <input type="button" value="一時停止" onclick="p1.pause()">
</div>

下記のようにして、再生が終了したときに発生されるイベントを捕獲して JavaScript を動かすこともできます。

<object id="p1" classid="CLSID:22D6F312-B0F6-11D0-94AB-0080C74C7E95">
 <param name="FileName" value="xxx.asf">
 <param name="AutoStart" value="true">
</object>

<script for="p1" event="EndOfStream(lResult)" type="text/javascript">
<!--
alert("終わったよ!");
// -->
</script>

.asx .wax .wvx ファイルは、.asf .wma .wmv ファイルの再生方法などを指示するテキスト形式のメタファイルです。下記に最も簡単な例（xxx.asx）を示します。

<ASX VERSION="3.0">
 <ENTRY>
  <REF HREF="xxx.asf"/>
 </ENTRY>
</ASX>

これを、Webページに次のようにして貼り付けます。

<!-- Windows Media Player 6.3 の場合 -->
<object classid="CLSID:22D6F312-B0F6-11D0-94AB-0080C74C7E95">
 <param name="FileName" value="xxx.asx">
 <param name="AutoStart" value="true">
</object>

このようなメタファイルを使用することにより、複数のコンテンツを連続再生したり、コンテントのタイトル、著作権情報を含めることが可能になります。下記は、メタファイルのちょっと複雑な例です。

<ASX VERSION="3.0">
 <TITLE>タイトル</TITLE>
 <COPYRIGHT>著作権情報</COPYRIGHT>
 <AUTHOR>作者情報</AUTHOR>
 <ENTRY>
  <TITLE>１曲目のタイトル</TITLE>
  <COPYRIGHT>１曲目の著作権情報</COPYRIGHT>
  <AUTHOR>１曲目の作者情報</AUTHOR>
  <REF HREF="xxx1.asf"/>
 </ENTRY>
 <ENTRY>
  <TITLE>２曲目のタイトル</TITLE>
  <COPYRIGHT>２曲目のクリックの著作権情報</COPYRIGHT>
  <AUTHOR>２曲目のクリップの作者情報</AUTHOR>
  <REF HREF="xxx2.asf"/>
 </ENTRY>
</ASX>

詳細は、「Windows Media Player SDK」の「Windows Media メタファイル要素のリファレンス」を参照してください。