http://www.rakuten.co.jp/maruchoufoods/
楽天にてお漬物やお惣菜、地酒などをお取扱の、株式会社丸長食品様。
滋賀県の会社様で、地の物を使った新鮮、安全な食品を幅広いジャンルで販売しておられます。
今回は楽天ショップのリニューアルというお話をいただき、テンプレートとTOPページをメインに制作させていただきました。
■ショッピングモール型のネットショップの独自性■
楽天ショップは、「楽天」という大きなショッピングモールに店舗を出す、といった形で、楽天のシステムを使ったショップデザインが必要になります。
楽天独特のシステムの中で店舗をデザインしていくことになるのですが、デザインや運営のしやすさの差は、システムの仕様をどれだけ使いこなすかにかかってきます。
goldという、htmlページを作成するのと同じ感覚で作成できるシステムもあるのですが、goldを使うことで非常にページが複雑になり、運営するのが難しくなるというケースもあります。
これは非常に優れた機能で、メリットもとても多いのですが、goldを使ったページとそうでないページとのデザイン差が激しく、結局お客様に対して充分にPRをできない、というケースも非常に多いです。
事前に打ち合わせをさせていただいた結果、今回は楽天goldを使用しないということで、楽天編集システム上でのみ全てのデザインを進めさせていただきました。このシステムはRMSと呼ばれるものなのですが、RMSで全てを扱うことにより、TOPページ・カテゴリページ・商品ページ間でデザイン面での差が少ない、見やすく運営のしやすいページが完成します。
正直なところ、RMSのみでここまで作りこんである楽天ショップは稀有といってもいいほど少ないです。
ですが、デザイン的に実現したいことがあるからといって安易にgoldを導入することで、本当に今後の運営をやりやすい形が完成するか? というと、必ずしもそうとは言えません。
goldのメリットデメリットについても話し合わせていただき、将来を見据えた形でのリニューアルとなりました。
■ナビゲーションの大切さ■
ネットショップは、基本的に「クリックして商品を見てもらう」ものです。逆に言えば、クリックしてもらわないと、お客様は商品のことを知らないままになる可能性が高くなります。
ショップの中を回遊していただくことがとても大事なんですね。
「他に何があるかなあ」「あ、これも気になる」とクリックしてもらうには、できるだけたくさんの「クリックできるもの」を用意する必要があります。
そして「うるさくならないこと」これがとても重要です。
丸長食品様は、ショップのボリュームが大きいこともあり、スッキリして見えることが鍵になります。見づらいページだと、それだけでお客様が離れてしまいかねません。
画像を置き、文章を置き、画像と文章を組み合わせたものを置き、色使いや余白に関しても細かく詰めながら調整を重ね、明るく目に楽しいデザインに仕上がったと思います。
こうしてナビゲーション自体に配慮することで、たとえばお漬物をカゴに入れたお客様が「あっ、地酒もあるのか…滋賀の地酒ってどんな味かな」と、他のジャンルの商品に気づきやすくなるのです。
■更新について■
丸長食品様は、運営を全て自社で行っておられます。また今後もその方針で進めていかれるということが、事前の打ち合わせで決定していました。
制作会社がショップの商品登録、更新まで全てを請け負う、というなら話は別ですが(そういったケースもあります)、制作会社のコーディングというものは往々にして難解になりがちです。
そうでなくても、自分ではない誰かが制作したもの、というのは、やりにくさが出ることが多いです。
事前に運営方針をお伺いしていたため、制作過程でも主要な部分に案内をお付けし、できる限り運営のしやすい形を取りました。
ナビゲーション部分やTOPページに多くの商品が掲載されていますが、もちろんこういった部分も全て更新や修正のしやすいよう努めて作らせていただいています。
■ブログとメルマガページ■
楽天ショップで以外と忘れられがちなこの2つ。どちらも、ショップ上の商品とはまた違ったPRができる貴重なポジションです。
事前の打ち合わせでしっかりとご要望いただき、今回はバナーやパーツなどを作らせていただきました。
バナーは大事です。
楽天側で用意されているものをそのまま使用しても、運営するだけなら何の不都合もありません。ですが印象に残る度合いはとても低くなります。用意されたものを使うと「みんなその見栄えだから」です。
バナーを一つ入れるだけで、オリジナリティとインパクトに格段に差が出るのです。
また、ブログというと、設置したのみで満足してるんだなあ…と感じるブログが多いのですが(楽天ショップのブログはその傾向が強いです。ショップ運営と同時に進めていかなければならないためですね)、小さなことで、見る人の動線は大きく変わります。
ブログを見に行ってひとしきり記事を読んだ、もう一回お店に行きたいなあ、…と思った時に、簡単にお店に行くことのできないブログの多いことには驚かされます。本当に小さなことなのですが。
こういった視点というのは、お客様から挙がってくることの少ないものです。
何も言わない、サイレントマジョリティーを意識したデザインが、お店のあらゆる箇所に必要なのですね。